【授業実践紹介②】2年生 第2時「わくわく野菜カードを作ろう!」
公開日: 2025年9月30日火曜日
栄養教諭の上月です。
第2時の様子を紹介します。
前時までに子どもたちは、家族に自分が育てている野菜の食べ方についてインタビューしており、家庭で食べている料理をわくわく野菜カードに書き加えている状態から本時がスタートしました。
まず導入では、ふみかさんの「次はおすすめのメニューを聞きたいです。」という振り返りを共有し、どんな相手におすすめしたいのかを具体的に考える時間をとりました。今まで子どもたちは附属小のみんなに見てほしいという思いでわくわく野菜カードを作成してきたので、附属小のみんなをより具体化し、明確に相手をイメージしていきました。
えいた:苦手な人には、苦手じゃなくなってほしい。好きな人には、これ食べてよかったなって思ってほしい。
CC:うん、もっと好きになってほしい。
ゆうた:積み重ねみたいなこと。例えば一年生でできたことが二年生で積み重ねるみたいな。
ゆうこ:ご飯が全部食べられたみたいなこと。
えいた:好きメーターみたいなこと。
T1:苦手な人のことを考えるのもいいと思ったし、好きな人にはもっと好きメーターが積み重なるっていうのもいいですね。
CC:もっともっと好きになるってこと。
子どもたちは、好きな人なら・・・苦手な人なら・・・と具体的に相手の立場に着目しながら寄り添って考えていく姿が見られました。そこで、それぞれ伝えたい相手を意識し始めたので、本時では、その伝えたい相手のことを考えておすすめ料理を決めていき、わくわく野菜カードの完成を目指しました。子どもたちは、切り方や味付け、好きなものと混ぜるなど、こんな工夫するといろんな人が食べやすくなるんじゃないかとつぶやいていきました。その姿を担任と栄養教諭で見取り、給食の工夫も関連させながら価値付けていきました。その中で給食では、好きな人にも苦手な人にもみんなに美味しく食べてほしいと思い工夫していることについて、毎日の給食を紹介しながら切り方や味付け、組み合わせの工夫について子どもたちの考えを価値付けながら、具体的に共通の経験を基に考えられるようにしました。さらに、「食感」という視点も大切にして、料理によってたのしめるようにしていることを話すことで、新たな視点を獲得していけるようにしました。この話のあとには子どもたちが次々につぶやく姿がありました。
C:これを聞いたら今日から残食したくなくなってきた。
C:ぼくは音をたのしんでいるんだな。
C:よくかんで食べれていなかったから食感のことは分からなかったな。
上記のつぶやきのように子どもたちは、共通の経験である給食を基に自分の食べ方について振り返り見つめていきました。
このような全体でのやり取りの後に、実際に自分のわくわく野菜カードづくりに取り組みました。その中でもわくわく野菜カードにおすすめ料理をたくさん書くことができているが、どれにするとよいか迷っているそうたさんの姿がありました。そこで、自分が考えている野菜のおすすめ料理をその野菜が苦手な人にインタビューする時間を設定しました。
そうた:どの料理だったら食べられる?とうま:ぼくが食べられるもの?(複数のおすすめ料理の中から指をさして決める)
決めた!ピザにする。
T1:何でピザなの?
とうま:ピザの味付けだとトマト食べやすそう。
そうた:決めた!ピザにする。
苦手意識をもっている相手に直接聞くことは、好みの味付けや調理法についても知ることができ、どんな料理なら相手が食べられそうか相手の立場になって考えていく姿が見られました。他のグループのインタビューでは、相手の好きな野菜を尋ね、その野菜の美味しい食べ方を自分の家庭での食経験を生かしながら紹介する姿も見られました。
このようにして本時では、伝えたい相手を明確にして意識するようになったことで、どんな料理をおすすめ料理にするのか決めたり、そのよさについて切り方、味付け、食感などの視点でわくわく野菜カードに書き加えることができました。
完成したわくわく野菜カードは、校内に掲示し、校内アナウンスで附属小のみんなにお知らせしました。自分たちのクラス内だけではなく、他学年の人たちも手にとってみて持ち帰る姿がありました。その様子を見て作った子どもたちは「大成功だね」と話していました。
今回の実践では、生活科で自分が育てている好きな野菜に注目して、その野菜のことをたくさんの人に伝えるという活動の中で野菜の栄養だけでなく、料理の特徴などにも目を向けて考えることができました。さらに、おすすめ料理を考えていく中で自分の苦手な野菜にも目を向けて、見つめていく姿も見られました。子どもたちがこれから給食や家庭の食事で野菜のよさをいろんな見方で感じられるようになるといいなと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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